2014年1月29日水曜日

2013年8月 南アルプス縦走(後編)

4日目 8/19 晴れ
5:00 起床
この日の行程は短いため遅めに起きる。おかげでたっぷり寝られた。
5:55 出発
8:00 小河内岳
コースタイム巻き巻き。ここは展望が良い。伊那から吹き上げる風が心地よい。
10:50 高山裏避難小屋
快適なテン場。各自思い思いに時間をつぶす。水場は沢へ下りるとある。往復15分。
小屋の主人が前顧問の松岡先生を知っているようで、「へー、あいつ教授になったのか。出世したな」と言っていた。惚れさす名言っぽい。
夕飯はカレー。この時は甲子園の準々決勝?かなにかで常総学院と前橋育英の対戦をラジオで聞いていた。中山(茨城出身)と高橋(群馬出身)でバチりかけたが9回常総学院のセカンドのエラーからの失点で同点。10回に前橋育英が勝ち越しこの対決は群馬に軍配が上がった。
富士が近くなってくる

崩壊地

評判の良かった原っぱ道

晴れたテン場は最高

5日目 8/20 晴れのちくもり
4:00 起床
5:00 出発
お腹の調子が悪く、途中キジを撃つ。
荒川前岳への標高差600mの登りはシビれる。開けたカールの登りは高度が段々と上がっていくのが実感できた。稜線に出た時、それまで隠れていた朝日が差し込み気持ちいい。眺望GOOD
荒川前岳山頂付近にザックをデポし空身で悪沢岳をアタックする。
8:00 中岳避難小屋
ここから悪沢岳(荒川東岳)への道が岩稜となる。コルから悪沢岳への道は傾斜がきつく浮石も多い。空身なのでコースタイムの半分ほどの時間で山頂に着く。
8:50 悪沢岳着
360度の眺望。南アルプス随一と言われるだけあると思った。大休止。
9:25 悪沢岳発
10:30 荒川前岳着
ここらからガスり始める。
11:20 荒川小屋着
荒川小屋までの道は大規模なお花畑が広がっていた。晴れていたらもっと綺麗だったはず。
荒川小屋もまたHOTなプレイスだった。
標高差600m カールの登り

赤石岳



悪沢岳




6日目 8/21 曇りのち晴れ
5:00 荒川小屋発
ガスが濃くて視界がない。大聖寺平までのトラバース道は風が非常に強く歩くのが大変だった。小赤石岳から赤石岳は時々ガスが取れたりして視界が開ける。絶景。
7:20 赤石岳
ガスったり晴れたり。テンションの高いおじさんに写真を撮ってもらう。
9:20 百間洞山の家
ひゃっけんぼらと読む。道中から晴れ始める。山の家で足に巻いたテーピングがずれて皮が剥けていることに気づく。とても痛い。予定ではここでテントを張るはずだったが時間があるので兎岳避難小屋まで行くことにする。
11:00 中盛丸山
眺望良好。ここで岳人の表紙のお姉さんと出逢う。単独で登っていた。メモ帳にはしきりに「美しかった」と書いてあるが本当に美しく、気さくなお姉さんだった。
小兎岳を過ぎたあたりで水場への分岐があるので水を汲んだ。きれいな水場。
13:00 兎岳
繰り返されるアップダウンにうんざりした。眺望はよく、北方の山がよく見えた。
13:20 兎岳避難小屋
見た目はボロボロだが中は改修されたらしく綺麗だった。トイレはなく、テントサイトの周りの茂みは人糞だらけで臭いが立ち込めている。自分はうっかり新品の登山靴で踏んでしまって落胆。
夕飯はちらし寿司とお稲荷さんだった。食べていると単独行のおじさんがやってきた。どうやらライターを忘れたらしいので譲ってあげると、お礼ということで500円を頂いた。後々この500円でドラマが生まれるのだがそれはまた後の話である。
いうほど小じゃない


聖岳が見えはじめる

兎岳にて来た道を振り返る

モエモエうさぴょんズ

7日目 8/22 曇りのち晴れ
5:30 兎岳避難小屋発
聖岳への道はエアリアには危険マークがついているがそこまで悪いと感じなかった。時折ガスがとれて赤石岳が見える。雷鳥の親子とすれ違う。
7:10 聖岳山頂
風が強く写真だけ撮ってすぐに下りる。
8:50 聖平小屋
綺麗な小屋だった。ここで売っている聖岳Tシャツを買っておけばよかったと後悔。
11:30 上河内岳
肩への登山道は中山曰くこの山行で最もお気に入りの場面のひとつだそう。山頂からは終着点である畑薙湖が見えてテンションが上がった。スタイリッシュな集合写真を撮って下りる。
13:20 茶臼小屋着
水は決まった時間しか出ないので注意。ここではサプライズ隊の方々が我々を待ち受けていた。おやつにとカップ麺を奢っていただいた。甲子園の決勝のラジオを聞きながら貪る。試合は前橋育英が延岡学園に競り勝ち優勝。☆さんと野球トークに花を咲かせる。夕飯は牛肉のステーキ、サラダ、クリームシチューなどなど非常に豪華だった。ズミさん、☆さん、ありがとうございました!
朝の一枚

なにもみえない

少し下るとガスがとれる

登山道いい感じ





ここ好き

まさか南アには来まいと思っていたのに









あざっしたー!

8日目 8/23 曇り
4:00 茶臼小屋発
サプライズ隊の方々に別れを告げる。茶臼岳付近は風が強く視界もない。メガネが曇って大変だった。
8:40 光岳山頂
イザルガ岳までの沢状のゴーロ道が大変だった。山頂は展望がない。少し離れたところに展望台があり、深南部の山々が見渡せる。9:00出発。
13:10 茶臼小屋着
易老岳からは足がだるかった。小屋につく頃に雨が降り始める。遠くでは雷が鳴っている。
メモはここで途切れているがここからが本当に大変だった。夜には暴風雨になり、フライは引剥がされテントは浸水し風圧で押しつぶされそうになった。コッヘルで水を掻きだして凌いだが、しばらくするとまた水が溜まってきて、それをまた掻きだすという作業の繰り返しだった。雷の音が凄まじく、耳鳴りがする。結局この夜は一睡もできなかった。

深い森を行く

霧が濃い

ガッカリピーク

辛そう

9日目 8/24 曇り
前夜に炊いておいたお米は浸水してビチャビチャだった。この日の朝はお茶漬けだったが自分が経験した山マズメシのワースト3には確実に入る。吐き気をこらえて平らげる。
朝はこの山行で唯一の雨中テント撤収となった。歩き出してから1時間ほどで雨はやんだ。
登山道は沢沿いに延びていてところどころ吊橋を渡る。最後の畑薙大吊橋を渡るとダムのバス停まで林道を延々と歩くことになり地味に辛かった。ダムに着いた時間はバスが来るにはまだ早く、登山者を送って引き返してきたタクシーを捕まえて最寄りの温泉まで乗せてもらう。運賃はいくらだったか忘れたが、兎岳避難小屋でおじさんにもらった500円がここで役に立った。壮絶なドラマ。
温泉からバス停に戻ると結構人が居て驚く。大きな観光バス2台で静岡駅まで向かう。1人で2席使えたのでとても快適。
静岡駅に着いて下山連絡をした後は居酒屋で酒を飲む。生ビール最高。夜はネカフェに泊まり、アイシールド21とリアルとダイヤのAを読んだ。アツい。
あれは…オレンジマン!

ツルツルの階段

吊橋

登って欲しそうな滝

これ、計画の時からずっとやりたかった

畑薙大吊橋

お疲れ様!

最後に記念写真

反省

細谷
・S.L.としてペースが早く間が開いてしまった
・食糧の準備期間がもう少し欲しかった

中山
・バテるのが早かった
・ザックの調整など、装備についてもっと把握する必要があった
・防水ちゃんとする(お札が水浸しになった)

高橋
・朝の行動が遅かった
・ペグを忘れてしまった


おわり

2014年1月27日月曜日

2013年8月 南アルプス縦走(前編)

山行名:南の南
日程:2013年8月16日~8月24日(8泊9日)
山域:赤石山脈
メンバー:高橋(C.L.・気象・装備 3年)、中山(食糧・会計 3年)、細谷(S.L.・食糧 2年)


概念図
1日目 8/16 晴れのちくもり
午後の8時くらいにつくば駅を発つ。細谷が遅刻してきたので一発殴り上級生の務めを果たす、というのは嘘であるが細谷が遅刻したのは本当。
中央線は長野の豪雨で大幅に遅れて甲府に着いた頃には日付をまたいでいた。真夏の駅寝(ステーション・ビヴァーク)は困難であり、自分は吉野家で牛丼を食べたりコンビニに行ったりして広河原行きのバスの始発まで時間をつぶす。明るくなってきた頃にバスに乗り込む。

6:35 広河原発
よく晴れていて涼しい。北岳も見える。大樺沢沿いの登山道を歩く。中山に荷物を持たせすぎたようで辛そう。二俣で荷物を分ける。
9:35 二俣着
我々は右俣コースを行く。登りが急になりつらい。「中山辛そう。俺も辛い」とメモ帳に書いてある。下ってきたおじさんに午後は雷雨になるから早く登ったほうが良いと教えてもらう。おじさんは「疲れている女の子はいいよね~」と謎のセクハラ発言を残し去っていく。
12:45 白根御池小屋分岐着
ここから20分ほど急登で小太郎尾根に出る。少しして岩場になる。
13:30 デント場着
ポツポツと雨が降り始めたので急いでテントを建てる。次第に雨が強くなり雷雨となる。雷の音が物凄い。テントを建てた場所が水溜りになり浸水する。雨が上がった後移動する。
夕飯はカレー。美味。
大樺沢沿いの道

二俣近くには雪渓

小太郎尾根。雲が流れてくる

雨上がり。鳳凰三山を望む

2日目 8/17 晴れ
4:15 起床
朝食はシリアルと黒ごまプリン。美味しい。
5:10 北岳肩の小屋
5:50 北岳山頂
登山者が多くて挨拶が面倒くさい。展望はよく富士山も見える。北岳から北岳山荘は岩稜気味。
6:40 北岳山荘
8:20 間ノ岳山頂
高層雲がとれて青空が広がる。南部の塩見岳、悪沢岳、赤石岳が見える。気持ちが良いので休憩を長めに取る。
9:25 三峰岳
岩稜の登山道。山頂は展望がよくここでもQK
12:00 熊ノ平小屋
途中にお花畑があり気持ち良い登山道。北岳はあれほど人がいたのにここまで来ると滅多に会わない。中山疲れ果てる。小屋は小川が流れていていいカンジ。北アの三俣山荘を思い出す。夕日に輝く農鳥岳が綺麗。夕飯は麻婆茄子と小川で冷やしたゼリー。うまい。

北岳山頂

間ノ岳へ延びる尾根

間ノ岳山頂

南ア北部を振り返る

テン場は最高

3日目 8/18 晴れ
3:00 起床
テントから顔を出すと満天の星空。ゆっくり見ることが出来ないのが残念である。
4:00 熊ノ平小屋発
樹林帯を歩く。5時頃までヘッデンをつける。
7:00 北荒川岳
ここからは塩見岳が大迫力で望める。塩見への登りは途中がれているので注意が必要。
9:25 塩見岳西峰
非常に眺望がよろしい。富士、悪沢、北、甲斐駒、仙丈全て見渡せる。気持ちよすぎるので大休止。
11:00 塩見小屋
塩見岳から小屋への下りはかなり高度を下げることになる。もろい岩場が連続し緊張する。
14:20 三伏峠小屋
塩見小屋から三伏峠小屋への道は樹林帯のアップダウンが続き、メンバーにも疲れが見え始める。嫌気が差したところでやっと到着。中山が荷物を持ってくれたお礼にということでCCレモンを奢ってくれた。律儀だと思う。

朝日の中樹林帯を歩く

北荒川岳から塩見岳



塩見岳西峰

そういえばワンゲル旗持っていくの忘れた

塩見小屋への下り


やっと着いた


つづく