2020年5月28日木曜日

ヤマプレ2020:谷川岳馬蹄形縦走


春 山プレ2020:谷川岳馬蹄形縦走


こんにちは、45代主将の二茅です。

ブログをご覧の方々は「山プレ?なにそれ?おいしいの?」状態だと思うのでまずは少し補足をしたいと思います。

「山プレ」とは

毎年春と秋、年2回各部員が推しの山やルートを他部員に紹介するプレゼンのことを指します。部員が山に対して興味を持つ機会を設けると同時にいつか山行企画を立てるときのための予行練習の意味もあります。

今年度に関してはコロナウイルスの影響で校内立ち入り禁止につきオンラインで山プレをすることになり、どうせならブログを更新する形にしよう、となった次第です。

ヤマプレは山行の「記録」ではなくネットの情報等を参考にした「紹介」なのでその点ご理解ください。よろしくお願いいたします。

さて前置きが長くなりましたが、今日は私からルートを紹介させていただきたいと思います。

私が紹介するのは、、、、、

「谷川岳馬蹄形縦走」

です!!

はい。タイトルにもあるからバレバレなわけですが、谷川岳を紹介します。

以下、基本情報(主観含む)
1泊2日 テント泊山行
体力度:4/5 (行動時間 15:05、距離 23.4km)
技術度:3/5 (鎖場複数有)
魅力:展望、森林限界、紅葉、自然林、百名山、鎖場、笹原など
費用:電車で往復8000円+ロープウェイ片道1300円くらい
ルート等
アプローチ:JR土合駅(ロープウェイ)天神平

1日目 行動時間 6:00 距離 9.1km
天神平(0:45)熊穴沢避難小屋(0:45)天狗の留まり場(0:45)トマノ耳(0:10)オキノ耳
(0:55)一ノ倉岳(0:20)茂倉岳(1:40)武能岳(0:40)蓮峠

2日目 行動時間 8:40 距離 13.4km
蓮峠(1:10)七ツ小屋山(0:50)清水峠・白崩避難小屋(2:00)ジャンクションピーク(0:25)朝日岳(1:05)笹ヶ岳(0:45)白毛門(2:25)JR土合駅

ルートの全容
ちなみに「馬蹄形」縦走なのはこのルートが地図上で馬の蹄に似てるからである。
画質が悪いのでヤマプラを見ながら記事を読み進めると良い。

この山の魅力はなんと言っても「信越の山」感であろう。まあ北アルプスも信越だが。

なんとも感覚的な表現だがアルプスと信越の山は明らかに違うのである。

アルプスならば森林限界はせいぜい2500m前後なところが信越は豪雪地帯なので森林限界は

1600m前後だと思う。また森林限界で生えるのはハイマツではなく笹なことが多い。

これも積雪量に関係しているのだろう。

それのせいか山の色がアルプスよりもっと黄緑色なのだ。

さらにハイマツと違い紅葉がはっきりしてて秋はとってもいい感じである。
天神平より谷川岳を望む。紅葉はとってもいい感じ。見頃は10月前後
https://sp.jorudan.co.jp/leaf/spot_54994.html
あとこのコースの魅力はなんと言ってもどっしりとした山容。

一ノ倉より谷川岳これぞ主稜線!という感じである
http://blog.livedoor.jp/kub8318/archives/46829978.html
谷川岳より平標山方面。谷川岳からこちらに向かって1泊2日の行程を組むこともできる
http://yamasanpo.blog106.fc2.com/blog-entry-536.html
さて、そろそろルート情報に入ろう。

前日


アクセスはJR土合駅。ここは駅がとっても深いことで有名である。

私も一度訪れたことがあるが非日常感がすごかった。
ダッシュで登ったらめちゃめちゃ疲れた。友達に負けて悔しかった。
https://icotto.jp/presses/6225

もう3年くらい前の記憶だが駅はステビバできると思う。

実際に行くなら前日はステビバするのがいいだろう。

駅からそのまま登れるのはここの魅力でもある。車を駅に止めてそこから1周とかもできる。

ちなみに平標山を通り苗場の方に降りる場合はバスで越後湯沢駅に行けば土合駅に戻れるのでマイカーでのアクセスには強い。

1日目


天神平までの上りはロープウェイを使う。
天神平には人が多い。

大学のワンゲルなのにロープウェイなんか使うな!って思われる方が大勢いるでしょう。

ごめんなさい。

でも私思うんです。文明の利器は使うためにあるのだと。積極的に使うスタイルなのです。

天神平は人がいっぱいいる。 冬はスキー場になっている。

谷川岳までの上りはそこまで難しくはないだろう。

500mほどの登りだがペース配分に気をつければなんら問題ない。

谷川岳肩の小屋ではちゃんとトイレに行っておこう。

山ではトイレ行けるときに行く。個人的にはこれ鉄則。

谷川岳には2つの山頂がある。トマノ耳とオキノ耳。どっちが高いかは、、、忘れた。
谷川岳山頂。人が多い。

谷川岳をすぎると人がだいぶ減るだろう。

ここから先にいる人は泊まりの人か同じルートを日帰りするスーパーマンしかいない。

このルートを1日で日帰りするのはチャレンジとしてはいいのかもしれないが

私としては推奨しない、というかワンゲルではやらせないだろう。

わざわざリスクの高い方法で山に行く必要はない。しかも山の夜ってとってもよくね?

あとまあ俺主将だし責任あるからね☆ 

軽はずみな発言はできません。(いつもしてるとか言われそう!!)

さて、ルート説明に戻ろう。

一ノ倉岳周辺は切り立っている。鎖場も多い。3点支持を忘れずに気をつけよう。
一ノ倉岳周辺の鎖場

余談だが、谷川岳(正確には一ノ倉岳)は世界有数(確か一位だったような、、、)の

死亡者数を誇る山だ。そう。8000m峰とかより多いのだ。

だが安心してほしい。死者が多いのはこの山の下にある沢、

主に一ノ沢の岸壁でのクライミングによるものだ。
一ノ倉沢。稜線左側が谷川岳、左が一ノ倉岳
http://www.enjoy-minakami.jp/event.php?itemid=1523

ネットを調べるといろんな情報や写真がでてくる、、調べるときは心した方がいい、、、

谷川岳からはいくつかのメジャーな峰を超えて縦走する。

途中には一ノ倉岳避難小屋、茂倉岳避難小屋があるから

有事の際には利用を検討してもいいかもしれない。

ただし、ここらへんには避難小屋が多いが一つの規模は小さいので注意しよう。
一ノ倉岳→茂倉岳。縦走路は展望の効いた空中散歩。

しばらく歩くと蓮峠にある蓮ヒュッテに到着する。
「はす」ではなく「よもぎ」ヒュッテらしい。私は間違えた。

蓮ヒュッテ:基本情報
水場:片道15分のところにある
テント:15張、500円
小屋に泊まる場合は要予約

体力的にキツかったら次の日はエスケープルート(ER)をとるのもいいだろう。

水場が遠いのが残念だけど清水峠には水場が無いからこちらで宿泊。2日目に備えよう。

次の日は歩行時間が長い。朝早くから出るようにしよう。

2日目


1日目に比べるどっしりとした山容の山を越えていく。

清水峠からの登りと最後の下りが正念場。

手前が避難小屋。奥が巡視小屋。合計10張くらいは張れそう。
歩き始めて1時間強、一つ山を超えると清水峠に着く。

ここには正確には近くに水場があるが水滴のような感じらしい。

体力によってはここに宿泊するのもいいが蓮峠から水を運搬しないと

いけない点を考慮すると無難に蓮ヒュッテに泊まるべきだろう。

また近くの巡視小屋には水場があるらしいが水質が悪いらしい。

その後朝日岳までは長い登りが続く。
ジャンクションピークから朝日岳。木道が濡れていたら気をつけよう。

だが景色は開けていて緑の笹の間に広がる道が気持ち良いだろう。

朝日岳から白毛門までは1900m前後の細かいアップダウンを繰り返す。
朝日岳をすぎてしばらくして振り返る。こんな縦走路、歩いてみたいな。

景色も開けていて気持ちがいいだろう。

白毛門まで行くとそこからは怒涛の下り。それはもうとんでもなく下る。

こんな道絶対登りたくない。だから私は谷川馬蹄形ルートでは時計回りを強く勧める。

下りは急な上に鎖場が一箇所あるようなので気を付ける。
白毛門の南。この鎖場を下る。3点支持には忠実に。

少し話が逸れるが、山岳事故は基本的に下山の時間帯に最も発生しやすい。

「魔の14時」という言葉をご存知だろうか?

この言葉は昼休憩をした後の時間帯だと副交感神経が優勢になり集中力が欠けることや

「あとは下るだけ」という心理状況が影響し油断しやすくなること。

これらの要因により山岳事故が発生しやすくなることを意味する言葉である。

どうだろう、この時間帯は集中力が散漫になっているという実感はあるだろうか?

私はある。ついでにいうと朝も眠いから結構危ないと思う。

山には常に危険が伴う事を今一度心に強く刻んで下山しているときに思い出して欲しい。

さて、2時間半にもおよぶ長い下山を終えると駅につく。

これにて山行終了。やっと集中を解いて良くなる。
下山口には駐車場がある。

総じてルートは明瞭だ。

ペンキのマークもあるようだし踏み跡がきれいにあるのでそれを辿れば良いだろう。

注意点・難点としては以下があげられる。
  • 2日目はERが無いに等しい。またERの距離が遠い
  • テント場の張数が少ない
  • 水場が遠い、少ない。
  • 時期によっては雪渓が残ってるので要チェック。必要に応じて軽アイゼン携行。
  • 天候が急に変化しやすいらしい

さて、谷川岳馬蹄形縦走、いかがだっただろうか?

これを機に部員のみなさんが計画を立てて谷川岳に行ってみてくれたら嬉しく思う。

参考にしてサイトなど

この周囲には無人小屋が多く、他の谷川岳周辺の縦走をする場合下記のサイトを参考にするといいだろう。

谷川岳ロープウェイ:http://www.tanigawadake-rw.com/index.php

写真にurlがない場合は以上の山行記録から拝借しました。

諸注意

この記事の情報は参考程度にしてくださると幸いです。実際に山に行かれる場合はご自身で他でもルート情報を調べてくださると安全な登山に繋がるかと思います。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

みなさまの安全な登山ライフをお祈りしております

文責:45期 二茅

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