2014年9月29日月曜日

H26年度 長期山行@北ア 槍~白馬 井上班 8/9~8/19

【山行場所】 北ア 槍~白馬 【目的】 長期間に及ぶ山行を堪能する 【山域】 北アルプス 
【使用地形図】 上高地・穂高岳・三俣蓮華岳・笠ヶ岳・薬師岳・烏帽子岳・黒部湖・神域・十字峡・
          白馬岳
【概略】 上高地で入山、裏銀座と後立山連峰を経由し、白馬を越え、栂池高原から下山の予定だった。途中、水晶岳をピストンした。

【係&メンバー】()は学年、係
井上(2年、C.L.と食糧と装備)、船本(3年、S.L.と会計)、小原(以下1年と気象)、浅井、松尾、脇田
【コース情報】
前夜(8/8(金)) つくば駅(電車)新宿駅(バス)松本駅
1日目(8/9(土)) 松本駅停滞
2日目(8/10(日)) 松本駅21:54発(電車)新島々駅22::30着 駅寝

 今回もプレ長期同様に、登山口の上高地までの夜行バスの予約を逃してしまったので、その代わりに登山口の近くの駅までバスで行くことにした。このとき、日本列島に台風が接近、横断をなってしまったため松本駅での停滞を余儀なくされた。最初のころは、松本城など市内巡りをして暇をつぶしていたが、2日目は本当にすることがなくてつらかった(~_~メ)この日の夜に少し上高地に近づいておいた。

松本城
 
3日目(8/11(月)) 新島々~殺生ヒュッテ
5:50(バス)7:20-7:50上高地 9:10-9:20徳沢園 10:10-10:20横尾山荘 11:10-11:20二の俣 11:40-12 槍沢ロッヂ 12:50水俣乗越 13:45天狗原分岐 14:50大槍分岐 15:20殺生分岐 15:40殺生ヒュッテ
 
新島々からアルピコ交通バスに乗り、上高地まで行く。着いたときすでに雨が降っており、今後の悪天を予期させていた。登山届用の計画書を忘れたため、少し出発に時間がかかった。とりあえず、横尾山荘までの上高地の散歩道を歩く。1か月前のプレ長期のときより人がやはり多かった。そこから登山道らしくなり、槍沢ロッジ超えたあたりから登りがきつくなる。槍沢ロッヂのテン場は20分くらい小屋から離れているので注意。元々はここに泊まる予定であったが、体力的余裕と今後の行動に余裕を持たせるために先を行く。なお、もう一方の班はこちらで泊まった。私たちの班は先へ行く。水俣乗り越あたりからゴロゴロした岩が目立ち、雪渓を歩く場面もあった。軽アイゼンは付けなくていい程度のものであるが。スコップで雪が押し固めてあった。天狗原分岐直前から登りの勾配がまた一つあがった。殺生分岐からはすぐにヒュッテに着くのであと少しだ。殺生ヒュッテはガレ場の上にあり、少し風が強かった。水はけはとてもよい。
井上と船本さんが軽い頭痛を起こした。やはり少し高度を上げすぎた弊害であろう。船本さんはすぐになおったようでよかった。なお、1年生諸君は何も問題なかったようだ。強い(+_+)
渡辺班一同。槍沢ロッヂで辛そうだった。

槍沢の雪渓

槍沢はだんだん登っている感がよくわかる
 
 
4日目(8/12(火))  殺生ヒュッテ~三俣山荘
5:15出発 5:40-7:30槍ヶ岳山荘 8:10千丈沢乗越 9:00-9:10左俣乗越 10:05-10:15硫黄岳 11:15-11:35双六小屋 13:45三俣山荘
 
久しぶりにV6テントで6人が寝たので、うまく寝られず睡眠不足の人がちらほらいた。井上の頭痛も続いていたが、出発直前にスポーツドリンクの粉末を直接食べたら治った。適当な体だ。
この日も雨。槍までの最後のガレた登りを越え、山荘でカップ麺食べながら天候回復を待つ。しかし、2h待っても回復せず、槍ヶ岳の先まで行くのは諦める。西鎌尾根は基本的に東側をまくので南西風があたらないが、槍ヶ岳から千丈沢乗越までは強い風に襲われた。顔が痛い(/_;)また、3か所の鎖場が全部西巻きなので風をくらう。後、尾根が細く、登山者との行き違いに時間がかかった。硫黄乗越付近は硫黄のにおいがすさまじい(~_~メ)硫黄乗越からは道が広くなり、東側を巻くときはハイマツに囲まれていることが多い。双六岳・三俣蓮華岳は南西の強風にさらされるのでカットした。まき道は道幅1人分と狭く、地面に水がたまっているところが多い。たまにガレ場で、上から沢が流れてくるところもある。山荘ついてからは少し晴れ間が見えたので、みんなで服を干した。三俣山荘はとても快適でした。晴れていたしね。

槍は登るよりも見るもの(^^)/
西鎌尾根。難しくないがすれ違いがしずらい
三俣山荘。もう槍があんな遠くに…( ゚Д゚)

5日目(8/13(水))  三俣山荘~烏帽子小屋
5:25出発 6:25-6:45鷲羽岳 7:15-7:25ワリモ岳 7:40ワリモ北分岐 8:10-8:20水晶小屋~11:35-11:45真砂岳分岐 12:25-40野口五郎岳 12:55野口五郎小屋 13:45-55三々岳分岐 14:45烏帽子小屋
 
ついに晴れ(*ノωノ)鷲羽岳までは直登にみえてジクザクしている。偽ピークを越えて15分と言ったところか。景色は360山山山!ワリモ岳は大きな岩場で、見た目瓦のような?感じである。水晶小屋では目の前にヘリが下りてきたのも見て、貴重な体験だった。そこで、ザックをデポして、水晶岳へ。軽い軽い。登り下りに同じ時間がかかった。水晶岳の景色もいとよし!薬師岳・黒部五郎岳への眺望が特に素晴らしい。再び水晶小屋に戻って西側の稜線を行く。地形図の2734mの地点から土質が変化し、白い小ガレ場を登る。2833mからはガレ場の連続。それを抜けると緩い道に。南からの微風が気持ち良い。真砂岳~野口五郎岳~三ヶ岳は道が緩い。烏帽子小屋は樹林帯の中にあるテン場。小屋まで8分かかり、トイレも小屋にあるので遠いい。若干、班員の疲れが見え隠れし始め、浮石を踏んでつまづくようになったきた。
鷲羽岳

水晶岳

ワリモ岳。左手に黒部五郎岳。右手に薬師岳

このアングルの稜線写真好きなんですよ

6日目(8/14(木))  烏帽子小屋~船窪小屋
4:45出発 5:25-5:35烏帽子小屋 6:40-6:50南沢岳 8:00-8:10不動岳 9:05-9:15 2314m地点 10:40-10:45 2459m地点 12:15-12:25船窪岳 13:30船窪小屋
 
烏帽子岳へは途中の分岐でザックをデポった。1か所岩場があり、長期山行前に行ったボルダリングの経験が生かされた。下りは鎖が使えるので心配はない。南沢岳まではハイマツの枝を踏んづけて急登を行く。中々つらい。不動岳までの登りは樹林帯の間の枯れた沢を登る。めっちゃ虫が多い。不快。不動岳~船窪岳の道は道は悪くないが、かなり長いので、先に進んだ感がない。雨が降ってきたため余計に長く感じた。船窪第2ピークまで着くと残りわずか!船窪岳を超えると、下りのピークまで長いロープ×2回。登りのロープ場は道が細く怖い。ラストの登りは鬼。気合で。
全体的にハードな道のりで、ロープ、急登、細尾根が怖い要素がたくさん積もっているので慎重に進んだ。南沢の崩落地は地面がすべりやすいので注意。テン場から小屋までは20分もかかる。サンダルで行くのは絶対にやめといたほうがいい(体験談)。船窪小屋にMariko 氏(♀ 4年生)がいて、とてもびっくりした(@_@)単独小屋泊登山うらやましい。船窪のテン場は、トイレが紙持ち帰りなので注意。それと、水場まで行き:5分、帰り:10分で行けるが、崩落地上にあるので必ず登山靴かつ両手をあけて向かったほうがいい。
そして、4時すぎになって何と渡辺班が合流した。彼らのガッツに絶え間ない賞賛を。
烏帽子のてっぺん

気が付けば山しかなかった

道細!(;゚Д゚)

眞理子さんとご会談。笑顔いいね!

水場…なんですが

上の続き。怖っ(・_・;)

7日目(8/15(金))  船窪小屋~針ノ木小屋
5;05出発 5:15七倉岳 6:00-6:10七倉乗越 6:50-7:00北葛岳 7:35-7:45蓮華乗越 9:15-9:25蓮華岳 10:00針ノ木小屋
 
北葛岳までは楽な道のり。普通の稜線歩きといったところ。蓮華乗越あたりから安定の雨が降り始める。そこから、鎖場の連続となる。鎖がややさびれていて、杭も曲がっているのでいまいち信頼に置けない。実際、両手、両足だけで充分登れる。鎖場が終わると、北西の風がとたんに強くなる。高度を上げていくと、さらに強くなる。丸太の階段、金属杭のうちっぱなし区域をぬけると、登りがゆるくなり、地面が砂質になる。ジクザクな登りで風が顔にあたって痛い(/_;)蓮華岳から針ノ木まではすぐに着く。
針ノ木小屋に着くと同時に雨が激しくなった。テン場の水はけは最悪で、テント内でも不快だった。浸水テント…(-_-;)ひたすらトランプなり本読みなりで時間をつぶしていたら、サプライズ隊が来た!角田さん、中山さん、中村(り)さん、堂さん、赤星さん、ありがとうございます!
ほんとに雨ばっかし( ;∀;)

サプライズ感謝です<(_ _)>
 
8日目(8/16(土))  針ノ木小屋~冷池山荘
4:25出発 5:00-5:05針ノ木岳 5:45スバリ岳 7:10赤沢岳 7:55鳴沢岳 8:25-8:35新越乗越 9:10-9:15岩小屋沢岳 10:10-11:55種池山荘 12:25爺ヶ岳南峰まき道  13:10冷池山荘

安定の霧雨。全体的に勾配のゆるい道。赤沢岳~種池山荘あたりは植物が多く、色とりどりの花が咲いていたが、虫が少なかった。種池山荘まで残り30分という所で、大雨&落雷というバッドコンディションに。道が沢のように水で溢れて大変だった。種池山荘でしばらく天気を様子見て、1.5h後、行動再開。針ノ木岳の方に落雷が落ちていた。
冷池山荘はテン場~小屋までが8分かかる。天候が回復して、晴れ間がみえたので、浸水テント含め、シュラフ等あらゆるものを乾かした。晴れって偉大。もう一方の班は、種池山荘でのテン場で泊まったみたいだ。前日、上級生によるサプライズでだいぶ英気を養えたようで、体力的には余裕があった1日だ。
小屋は偉大

シュラフマン爆誕\(^^)/

9日目(8/17(日))  冷池山荘~キレット小屋
4:30出発 5:05-5:15布引山 5:50-5:55鹿島槍ヶ岳南峰 6:30吊尾根 6:35鹿島槍ヶ岳北峰 8:00キレット小屋~10:00まで停滞
朝から井上がテント内で1Lの水をぶちまけ、火のついたガスを倒すという大盤振る舞い。やけどしました…(/_;)
さて、布引山で虹が見えたため、このまま天気が持つかな?と思ったのもつかの間、鹿島槍ヶ岳着くころには雷がとどろき始めた。針ノ木岳にバンバン落ちているのがわかった。戻るのが危険と判断し、キレット小屋まで目指す。八峰キレットは去年の長期山行でもいったため、危険個所を事前に把握できていた。始めは剣峰状の岩稜線の下りがひたすら続く。その後、UP-DOWNを繰り返し、梯子を上ると小屋が見える。そこから15分ほどで着く。キレット小屋で2hくらい天候回復を待っていたが、渡辺班が追いつき、泊まると事前に決めていたみたいなので、自分たちも小屋泊することに決めた。そこから天候が回復して、晴れ始めたのはご愛嬌か(;´・ω・)いつも通り。お約束。
井上が熱出して寝込んだ以外は何も問題なし。ロキソニン飲んでひたすら寝たら治ったが('◇')ゞ
鹿島槍ヶ岳

キレット小屋


悪天時は動けないや…

…えっ?(..)晴れていますね…

10日目(8/18(月))  キレット小屋~唐松岳頂上山荘
5:10出発 6;30-6:40口の沢のコル 8:50-9:05五竜岳 9:45-9:50五竜山荘 11:50唐松岳頂上山荘

体調万全!but、霧雨…。八峰キレットは五竜側の方が鎖場や岩場多くて難易度が高いと思う。ひとまずコルをめざし、G5まで行けば残りわずか!意外と登りがたいへんな印象を受ける。五竜岳に近づくにつれ、天候が回復して、頂上ではなんと晴れ間が!がんばってきてよかった~!(^^)!五竜山荘から唐松岳まではハイマツが多くて、頭が出る場面が多いので、日射病に注意。山荘直前に鎖場が4か所あり、その後すぐのピークを越えるともう着く。
唐松岳頂上山荘から西に200mジクザク歩いていくとテン場に着く。風が心地よい。快適でした。
五竜岳

八峰キレットの途中

唐松岳と唐松岳頂上山荘

昼寝にちょうどいい気候

11日目(8/19(火))  唐松岳頂上山荘~猿倉荘
4:20出発 4:40-4:50唐松岳 5:20不帰キレットⅡ峰 6:30不帰キレットⅠ峰 6:45天狗の大下り最下点 8:05天狗の頭 8:20-8:30天狗山荘 9:10白馬鑓ヶ岳まき道 9:55杓子岳まき道 10:50白馬岳頂上宿舎 11:20-11:30白馬山荘 12:50-13:00白馬大雪渓始まり 13:50-14:00白馬大雪渓終わり 14:40猿倉荘 下山!
 
唐松岳でご来光を待ったが、曇りだったためあまりよく見えず。不帰キレットも去年の長期山行で訪れたので、楽々快適に通り過ぎた。白馬町、富山市がよく見える。天狗の大下りはガレ場のジクザク道で鎖場20m登ると方向が変わる。その後、鎖場2本こなすと、道がゆるくなる。このあたりから再び霧雨が降ってきた。道は緩いが、西風が強く寒い。天狗山荘を越え、白馬鑓まで行くと、ガレが白くなる。まき道を利用したので、楽だった。道がひろくなると白馬岳頂上宿舎まで残りわずか。ザックをデポして、白馬岳の方へ。しかし、頂上も霧雨なのはわかっていたし、なるべく今日のうちに下山したかったので、白馬山荘で引き返した。そして、大雪渓へ。始めの1hの下りはお花畑の間の枯れた沢を下るだけで結構長い。ようやく大雪渓と合流して、軽アイゼンをつける。雪渓にルートが記されているし、利用客も多いので、道迷いの心配はない。また、雪もかなり固められているので、通常のルートよりむしろ安全に感じた。誰もこけることなく降りられた。雪渓が終わると1hで猿倉荘に着く。下山!(^^)!
唐松岳

日の出じゃー( `ー´)ノ
かっこいい。自然な写真

不帰キレット


山行も残りわずか!

白馬大雪渓。

1年生は初めての軽アイゼンかな?

お疲れ様でした!(^^)!
今回の長期山行は1年生が強かったので、C.L.の自分が引っ張られていく形になりました。天候にはあまり恵まれませんでしたが、道中のおしゃべりがとても楽しかったです。長期山行の醍醐味は、どこに行くかではなく、誰と楽しむかにかかっているのでないでしょうか?ぜひとも、このブログをご覧になっている人には一度いってみてほしいです。長文ありがとうございました。 井上
 
【反省点】
井上:風邪をひいて、熱を出したこと。着替えの枚数が足りなかった/基本的に朝起きるのが他人任せ/やけどした/吊尾根でザックをデポるのを忘れた/体温計を医療パックに入れてなかった/計画書に殺生ヒュッテの情報を入れてなかった/メガネケース(金属製)とともに入れていた計画書が結露でボロボロになって使用不可能になった/米の袋が破れてザックのなかで散乱した
船本:保険証を忘れた/落石が多かった/ジップロックが破れ、計画書などがボロボロになったので、予備のジップロックが必要だった/防寒具が足りなかった/ルートファインディングができず、何度も違う道に行きそうだった/キレット等の岩場の下りで、わざわざ危険なルートで降りてしまうことがあった/読図ができず、現在位置を読み違えたことがあった/ペースが早く、後ろから離れすぎた時があった/
松尾:体力不足/レーションの不足/出発の時、パッキングに時間がかかった/テン場であまり働いてない/熊鈴を忘れた
脇田:レーションの見積もりが甘く、途中で明らかに足りなくなってしまったこと/集中が途切れ、2回ほど滑落しかけたこと
浅井:もっと装備(主に服)を充実させるべきだった/どんな順番であれ、みんなに合わせたペースをいちはやくみつけることが大事だと感じた/体力をもっとつけたい/更なる歩行および山での生活技術の向上を目指す
小原:
 


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